ミネラルウォーターと尿路結石について
このページでは、ミネラルウォーターの過剰摂取で起こりやすい尿路結石について紹介しています。尿路結石が発症するメカニズムとミネラルを多く含む水の種類、尿路結石にならない方法などをまとめました。病気になるリスクを最小限に抑えたい人は必見です。
このページでは、ミネラルウォーターの過剰摂取で起こりやすい尿路結石について紹介しています。尿路結石が発症するメカニズムとミネラルを多く含む水の種類、尿路結石にならない方法などをまとめました。病気になるリスクを最小限に抑えたい人は必見です。
尿路結石とは、その名の通り尿路(尿管・腎ぱい・膀胱など)に結石(ミネラルの結晶)ができてしまう病気です。本来なら体外に排出される尿が結石によってせき止められてしまうので、激痛に苦しめられると言われています。病気の前兆はほとんどなく、ある日突然痛みに襲われるのが尿路結石の特徴です。また、結石が尿の圧で動かされるたびに尿路壁は傷けられ、血尿が出ることもあります。
尿路結石の痛みは、すい炎や胆石と並んで「3大激痛」と言われているほど。個人差があるようですが大体の人は転げまわってしまうほど、下腹部とわき腹が痛むそうです。
ミネラルウォーターに含まれている様々なミネラルは、体に良い効果を与える成分です。しかし、体に良いミネラルウォーターも過剰に飲み過ぎればミネラルが結晶化して尿路結石になる確率が上がります。
ミネラルウォーターを飲む前に確認してほしいのは、カルシウム成分の内訳です。尿路にできる結石の90%以上は、シュウ酸カルシウムとリン酸カルシウムでできた「カルシウム結石」と呼ばれるもの。
残りの数パーセントは、リン酸マグネシウムアンモニウム結石というものです。リン酸マグネシウムアンモニウム結石は細菌が尿素を分解してできる結石なので、ミネラルウォーターが原因ではありません。細菌が潜む結石を体から取り除かないかぎり結石は増え続けます。
尿路結石にならないために
尿路結石を避けるにはミネラルの摂取量を抑える必要があります。ミネラルとは、「カルシウム、鉄、リン、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、塩素、ヨウ素」などの総称。これらのミネラルは、硬水と軟水と呼ばれる2種類のタイプのうち「硬水」に多く含まれています。
硬水のメリット | 軟水のメリット |
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便秘解消効果 | お腹に優しい |
血流改善 | 肌と髪のツヤが良い |
硬水のデメリット | 軟水のデメリット |
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尿路結石になりやすい | お腹がゆるくなる |
充分なミネラルを補給できない | - |
ミネラルには、むくみ解消や筋肉の痙攣、便秘改善など様々な効果があります。これらの問題に悩んでいる人は硬水を飲むことで期待の効果を得られるでしょう。もし、むくみや筋肉痙攣に悩んでいないならあえて硬水を飲む必要がありません。硬水を大量に飲み続けるほど血中のカルシウム濃度は上がり、結石ができる可能性が高まります。
硬水と軟水の違いを解説しながらお伝えした通り、むくみや筋肉の痙攣、便秘などを解消したい人が、その目的に合わせてミネラルウォーターを飲むのは正しい選択です。しかし、長期的に飲み続ける水としては軟水をおすすめします。結石は、毎日飲む水のミネラルが溜まって結晶化したもの。もし、ミネラルを摂取する必要はないのに硬水を飲んでいるというなら、激痛に襲われる可能性を自ら上げていると言っても過言ではありません。軟水、硬水の目安は以下です。
硬水は300mg以上と記載していますが、海外の硬水は日本とは比べ物にならないほど高いものもあります。中には1500mgを超える海外硬水もあるようです。むくみを解消するために硬水を飲む、リスクを回避するために軟水を飲む、軟水と硬水のどちらの良さも捨てがたいという人は中硬水を飲むなど、生活に合わせて飲み分けてみてくださいね。