骨粗鬆症による痛み

骨の強度が下がり弱くなる骨粗鬆症。脆くなりすぎると骨折してしまう危険性のある病気です。くしゃみをする、つまずくといったちょっとした衝撃でも骨が折れてしまう可能性も。ここでは骨粗鬆症の痛みや症状、原因などをまとめているのでぜひご覧ください。

痛みが発生する場所は?

骨粗鬆症になると、主に腰や背中に痛みが発生します。骨粗鬆症を発症した方へのアンケートでは約8割もの人が腰や背中に痛みを訴えることがわかっています。骨密度はいきなり減るのではなく、徐々に低下していくもの。それに伴い、違和感が出るようになりだんだん痛くなっていきます。初期症状はほとんどなく、ただの腰痛だと思って受診したときに骨粗鬆症だと診断されるケースも少なくありません。ただ、症状が進行し骨が変形する、圧迫骨折するといった場合には突然強い痛みを伴います。この時期は寝返りをうつときや、前かがみになったときなどちょっとした動作で腰や背中が痛むのが特徴です。その状態が続くと、骨が固まり背骨が湾曲。腰が曲がる、身長が低くなるといった症状が出ることがあります。

また、骨粗鬆症はMRIやレントゲン、CTといった検査をしたときに発見できることがほとんどないため、「病気ではないけれど腰や背中が痛む」といった状態になることが多くあるようです。

骨粗鬆症の主な症状は?

骨粗鬆症になるとほとんどの確率で発症する腰や背中の痛み。その痛みが生じる症状やシチュエーションをピックアップしています。

  • 長時間立っていると痛む
  • 寝返りをうっただけで痛む
  • 腰を曲げると痛む
  • 座ったり立ったりを繰り返すと痛む
  • じっとしていても痛むことがある
  • 歩くと痛む
  • 寝ているときに痛む
  • 朝起きたときに痛む

このような症状がある方は、骨粗鬆症のおそれがあります。痛みのほかにも、なんとなく重さやだるさを感じることもあるので、「いつの間にか症状が進行している」「骨折していた」という状況にならないために1度医師に診てもらうと良いでしょう。

腰痛の原因となる病気

骨粗鬆症になると腰や背中が傷むケースが多く見られますが、痛むからといって必ずしも骨粗鬆症だと決めつけることはできません。腰痛を伴う疾患はいくつか存在するので、自分の腰痛の原因からどんな病気かを確認することが大切。腰痛の原因となる疾患は以下の通りです。

  • 腰痛症
  • 椎間板症
  • 椎間板ヘルニア
  • 変形性脊椎症
  • 脊椎分離症・すべり症
  • 脊柱管狭窄症
  • 炎症、外傷、腫瘍
  • 内科的疾患
  • 代謝性骨疾患

現代は若い人でも腰痛を訴える方が増えています。国民生活基礎調査による「自覚症状がある疾患」に関して、男性は腰痛が1位に、女性は2位と結果がでていました。

骨粗鬆症には2通りの痛みがある

急性疼痛

骨が弱くなり折れている状態。強い痛みを感じることがあり、骨接合手術を受ける必要があります。骨セメントを入れる・コルセットで固定する・ねじで止めるといった治療法もあり、患者の状態によって決定するのが一般的です。

慢性疼痛

いつの間にか痛みが発症している状態。骨は折れてないものの、骨が弱く動くだけで痛みが生じてしまいます。また、ちょっとした動きで骨が折れてしまうほど脆くなっていることもあるので、注意が必要です。痛みは継続するので精神的にもきつくなります。

骨粗鬆症になると腰痛が起こる原因は?

骨粗鬆症になると腰痛が起きてしまうのは、古い骨を吸収する役割を持つ「破骨細胞」と、新しい骨を作る役割を持つ「骨芽細胞」のバランスが悪くなるのが原因です。骨はこの2つの細胞が壊れてはつくられるを繰り返して成り立っています。

骨を作るのに必要なカルシウムの吸収を助けるビタミンDが作られなくなる、カルシウムが腸管で吸収しにくくなるといった原因で骨の密度が低下。そのほか、骨の新陳代謝にとって必要なエストロゲンが減少することによって骨密度が低下し、痛みの原因となる場合もあります。女性ホルモンの一種エストロゲンが加齢により減ってしまうと、骨を破壊する破骨細胞が活発化して細胞のバランスが悪化します。エストロゲンはカルシウムが骨から溶け出してしまうのを防ぐ役割も持っている重要な成分です。特に閉経後の女性はエストロゲンが減少傾向にあるため、急激に骨密度が低下してしまうことも。男性よりも女性の方が骨粗鬆症の症状を訴える方が多いのは、閉経後に女性ホルモンの生成が減少することによって骨のカルシウムが溶け出してしまうからなのです。

骨粗しょう症により折れやすい部位

骨粗鬆症になると折れやすいのは背骨・上腕骨・大腿骨近位部・橈骨(とうこつ)の4つです。特によく見られるのは背骨の骨折で「圧迫骨折」することがあります。この背骨の圧迫骨折は1箇所折れてしまうとその周りの骨も次々に折れてしまうことがあるので、早期治療が大切です。

大腿骨近位部は、足の付け根部分であり歩行するのに必要な箇所。骨折すると歩行が困難になり生活に大きなリスクが伴う場合もあります。

治療後は痛みがなくなる?

骨粗鬆症によって背骨が圧迫骨折してまっても、適切な治療を行なえば痛みはなくなります。一般的に3~4週間、早い人だと2週間で骨が作られ改善。治療後はほとんど痛みは楽になりますが、背骨の一部が治らないまま無理に動く、治療を止めてしまうといった場合、骨が変形してしまうことがあるので治療は継続しましょう。完全に骨折が治ったら痛みは完全に消えますが、治療の際に装着するコルセットを外したばかりの頃は背骨の筋力が弱くなっている状態なので疲れやすくなることもあります。治療後は再度骨折しないように筋力を鍛える、治療薬を服用するなど骨を丈夫にすることに力を入れていきましょう。まだ完全に治療が終わらないときに無理をすると変形してしまうことも。そのため、痛みはなくなるものの、完全に回復するまでには半年~1年は必要です。

痛みと生活の質

背骨や腰に痛みがあると、どうしても日常に支障をきたしてしまいます。階段を思うように上り下りできない、子どもや孫を抱っこできないなどその理由はさまざま。そうなると日常的な動作を控えてしまい、骨がより弱くなってしまいます。そうなるとまた骨が折れてしまうリスクが高まり、悪循環になってしまうことに。だんだん生活の質(QQL)が低下し、不安やマイナス思考が強くなってしまうことも考えられます。腰痛や背骨の痛みといった骨の痛みを感じたら悩まず病院で受診しましょう。適切な治療によって改善し、より質の高い暮らしを目指すことができますよ。

早期から予防しよう!

痛みを感じてから医療機関へいく人が多いのですが、痛みが出る前に予防しておくことが理想です。骨粗鬆症はいきなり骨が弱くなるわけではなく、徐々に進行していくもの。分かりづらいからこそ、日常生活に目を向けて予防することが大切なのです。一般的に70~80代の方の発症が多いのですが、進行し過ぎていると満足できるほどの治療が受けられなくなることもあります。

女性の場合は閉経直後の女性に起こる確率が高く、必ずしも70~80代で発症するとは限らないのが現状です。女性はヘモグロビンが減少する閉経の時期は十分に注意しましょう。健康診断を定期的に受け骨密度を測定することも予防するためには必要不可欠なこと。骨の状態を定期的に確認することで、骨粗鬆症の予防になったり早期発見に繋がったりと健康を維持することができます。

万が一、閉経してから腰痛や背中の痛みが発症したという場合は、焦らず医療機関へ相談してみてくださいね。骨粗鬆症でなくても、骨密度を検査すると痛みを解決する手がかりになるでしょう。

また、万が一骨粗鬆症と診断された場合は、薬物療法と同時に運動や栄養のある食べ物の摂取といった生活習慣を身に付けることも大切です。骨の主成分であるカルシウムやコラーゲンを積極的に摂るのも良いでしょう。

年を重ねることによって発症リスクは高まりますが、偏った食事や喫煙、飲酒などの生活習慣が骨粗鬆症の原因になりうることもあります。日常のちょっとした習慣に目を向け、無理せず丈夫な骨を維持してくださいね。スキンケアするのと同じように骨をケアして、いつまでも健康的な体を維持しましょう!

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